ワークサイズを考えた設計

こんにちは、設計部の淺原です。

びっくりするくらい梅雨明けが早く、暑さでうだる毎日ですが、皆様お元気に
お過ごしでしょうか。
先週末、我慢の限界で我が家でもエアコンをつけるようになりました。

さて、今回は基板製造の際に面付けして製造する場合の設計の注意点について
少し触れたいと思います。

基板の見積もりをとるため、面付けは営業で考案している会社様もあると思いますが
営業さんは、設計の中身を気にせず、単純に外形だけ見て面付けされている場合が多いでしょう。

しかし実際には基板端面にコネクタが飛び出していて、基板同士をVカットでつなげられない、
または、Vカットの分割時の負荷を設計では考慮しておらず、いざ面付けしようと言う時になって
この位置にSMD部品があるのは、好ましくない、と言った事になってしまうこともあるでしょう。

私が推奨するのは、設計者が基板のワークサイズを把握した上で面付け図も考案し、それを
営業さんに渡して見積もりをとる、というフローです。
そのようにすれば、上記にあげた問題は起こらず、改めて面付け図をつくる必要もなくなり、
営業さんにとっても設計者にとっても、製造の時に起こる問題や、余計な手間を省けることとなると思います。
※弊社設計者は全員、ワークサイズを考慮して面付け考案しています。

ワークサイズの把握、必要な余白などは各基板工場によって異なると思いますが、それを把握する
事はそんなに難しい事ではありませんので、プリント基板のアートワーク設計者は、それも知って
おくことで、基板単体では気づかない製造的な不良を避ける事ができるスキルを持つことができます。

もし今、その情報をお持ちでない設計者さんは、営業さんに
「各基板工場のワークサイズと、製造時の必要な余白を教えてください」と言ってみてください。
ちなみにワークサイズとは、もともとの基板材料を製造しやすいように予め4分割や6分割にした
サイズのことを言います。
※約1200mmx1000mmの材料を6分割した時の、XY寸法。または約1000mmx1000mm。

ではまた次回、ちょっとしたお役立ち情報をお伝えしたいと思います。