USB3.0 に関しての注意点

元回路屋でございます。


最近ではすっかりお馴染みになりました、USB3.0 に関して注意点などを

挙げてみようかと思います。

USB2.0との違いとして、データ転送速度(規格値)が Max 480Mbpsだったのが、

Max 5Gbps となり、約10倍の速度となりました。

当然、実測値は 5Gbps とはいかないものの、早くなったことは確かなようです。

ちなみに最新規格の USB3.2 は、Max 20Gbps だそうです。。。


データ転送の速度が上がったということは、我々は細心の注意を払って設計しなければならないこととなる訳です。

USB3.0 の伝送路インピーダンスは、USB2.0 と同じく 90Ω なので、各条件に見合った

線幅/差動間隙にて配線を行います。


USB2.0配線時と異なる点は、

 ・ USB3.0では、差動信号の極性を反転することが可能となった。
   配線時、+/-で配線が交差してしまうことがあったら、入れ替えて配線することも出来る。

 ・USB3.0 用デバイスの SS(Super Speed)_TX信号上にコンデンサを配置する際は、対称になるように配置・配線する。

 ・SS(Super Speed)信号全ての配線の下層はGNDベタにし、他信号を交差・併走させないこと。
  当然全てのペアは等長配線である。

 ・USB3.0のBコネクタは裏面に端子が出るので、最初の配線は半田面でしなければならない。
 そうすることにより、余計なスタブが発生するのを防止出来る。

 ・SS TX配線上のACコンデンサはコネクタ側に配置する。

 ・SS TX配線上のAC(結合)コンデンサの下は両面ともGNDのプレーンを抜くこと。


などがあり、これらに十分注意して設計を行わなければなりません。


当然、不要なスタブを排除し、「+」「-」は同層にて配線するなどの基本的なことも厳守することも忘れずに。


このようにすることにより、早く快適になった転送速度を享受できる。ハズである。